それぞれのポイント
外国への特許出願には、PCTルート、パリルート等の優先権ルート、直接出願の3つがあります。1年以内の日本出願がない場合、PCTルートか直接出願になります。1年以内の日本出願がある場合、PCTルートか、パリルート等の優先権ルートになります。優先権ルートとしては、パリ優先権、二国間条約上の優先権、TRIPsに基づく優先権などによる出願があります。
PCTのポイントは、
- 日本語で出願でき・国内移行期限まで翻訳作業を留保できる。
- 国際調査報告等を入手できる。
- 全指定国について同一内容の出願となる。
- 出願時の費用が、日本出願より割高。
優先権ルートのポイントは、
- 外国出願時に、日本出願の内容に対して修正・追加・削除を行った上で出願できる。
- 通常、外国出願時に翻訳文が必要。
- 日本出願があり、日本出願から1年以内に外国へ出願する必要あり。
PCTルートかパリルート等かを判断する主な判断要素は、6つ。
- 出願する国がすべて決まっており、変更がないか
- 日本出願後の国内優先権による日本出願の可能性があるか
- 費用
- 国際調査報告等がほしいか
- 出願する国がPCTに加盟しているか・・・台湾など
- 出願する国の制度上、PCTが不利か・・・米国
A.日本出願時に外国への出願が決まっている場合
この場合、ルート#1)PCT出願(日本国内移行)、ルート#2)日本出願+優先権による外国出願、ルート#3)#1と#2の併用、のいずれかを選択します。
- 判断要素1:ルート#1,#3については約30ヶ月の猶予(ただしPCT加盟国のみ後から決定可)、ルート#2については、12ヶ月の猶予。
- 判断要素2:内容追加等で国内優先権による追加出願の可能性が高い場合、ルート#2が費用上好ましい。
- 判断要素3:出願する国が確定している場合、ルート#2が割安。未確定の場合、最終的に国内移行するかどうかで異なる。
- 判断要素4:国際調査報告がほしい場合、ルート#1または#3を選択する。費用対効果による判断。
- 判断要素5:PCT非加盟国が含まれる場合、ルート#2または#3を選択する(必須)。
- 判断要素6:米国での不利な点を重要視する場合、ルート#2または#3を選択する。
B.日本出願の後に外国への出願が決まった場合
この場合、ルート#1)優先権によるPCT出願、ルート#2)優先権による外国出願、ルート#3)#1と#2の併用、のいずれかを選択します。各判断要素に関する判断はAの場合と同様ですがパリルートでは翻訳が間に合わない場合にはPCTルート(ルート#1)を選択します。
(Oct09,2009-Sep04-Sep26,2005 Revised)