特許協力条約(PCT)の改正により、2004年1月1日以降に出願したすべての国際特許出願については、国際調査報告のほかに国際調査機関の見解書が作成されます。
国際調査
- 国際調査は国際調査機関によって行われます。国際調査機関は、国際調査報告(ISR: International search Report)及び国際調査機関の見解書を作成します(規則42,43,43の2)。国際調査報告及び見解書は、国際調査機関により、調査用写しの受理日から3ヶ月後又は優先日から9ヶ月後のうちのいずれか遅い方の日までに作成されます。
- 国際調査報告には (a)国際特許分類の記号、(b)調査を行った技術分野の表示、(c)発明の単一性の欠如に関する表示、(d)先行技術文献のリスト、(e)特定の請求の範囲について有意義な調査ができなかったことに関する表示などが記載されます。
- また国際調査報告の見解書には、(a)新規性、(b)進歩性、および(c)産業上の利用性について最初の拘束力のない予備的見解が示されます。
- 国際調査報告は国際公開に含まれますが、見解書は国際公開に含まれません。この見解書に対する正式な反論手続きはありませんが、出願人は見解書に対する非公式コメントを国際事務局に提出することができます。
- そして、国際予備審査が請求されない場合、国際事務局が、本見解書に基づいて、特許性に関する国際予備報告(IPRP-PhaseI: International Preliminary Report on Patentability)を作成します。本国際予備報告及び出願人からの非公式コメントは指定官庁に送られます。
国際予備審査
- 国際予備審査が請求された場合、国際予備審査機関が国際予備審査を行います。国際予備審査では、原則として、国際調査機関の見解書が、国際予備審査機関の見解書とみなされます。その場合、国際予備審査機関は2回目の見解書を作成しなくてもよくなります(規則66.2)。
- そして、国際予備審査機関は、特許性に関する国際予備報告(IPRP-PhaseII: International Preliminary Report on Patentability)を作成します。
- 本国際予備報告は、(a)優先日から28ヶ月後、(b)国際予備審査の開始から6ヶ月後、及び(c)PCT規則55.2の翻訳文の受理日から6ヶ月後のうちの最も遅い日までに作成されます(規則69.2)。
- なお、本国際予備報告が作成された場合には、出願人からの非公式なコメントは指定官庁又は選択官庁に送付されません。
[参考:PCT Seminar Materials Selected Topics Concerning the PCT System -Last updated April 1, 2005, WIPO]
(May21,2005)