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欧州特許庁(EPO)でのコンピュータ関連発明の取り扱い


 欧州特許庁(EPO)からコンピュータ関連発明のパンフレット「Computer-implemented Inventions and Patents」(以下、CIIパンフといいます)が発行(webで掲載)されたので、それに沿って要点をまとめてみます。

コンピュータ関連発明

コンピュータ関連発明」という訳語が特許業界内で使われていますが、原文と多少ニュアンスが違うように思います。原文は「computer-implemented invention」です。コンピュータで実現される発明ということです。もう1つ、「コンピュータ」というのは、よく眼にするパソコンのみを行っているのではなく、マイコンなども含みます。つまり、制御部・演算部がプログラム+CPU(MPU)となっているものすべてが「コンピュータ」に該当します。したがって、マイコン制御の電気炊飯器の発明でも「コンピュータ関連発明」になり得ます。

 CIIパンフでは、コンピュータ関連発明は、次のように説明されています。

「an invention whose implementation involves the use of a computer, computer network or other programmable apparatus, the invention having one or more features which are realised wholly or partly by means of a computer program.」(訳:コンピュータ、コンピュータネットワーク、またはその他のプログラム可能な装置の使用で実現される発明で、全体または一部がコンピュータプログラムによる1または複数の特徴を有するもの)

コンピュータ関連発明の特許性

コンピュータ関連発明が特許されるか否かについては、CIIパンフでは次のように説明されています。

「As with all inventions, computer-implemented inventions are only patentable if they have technical character, that is solve a technical problem, are new and involve an inventive technical contribution to the prior art.」(訳:すべての発明でそうであるように、コンピュータ関連発明は、技術的特徴を有する場合、つまり、技術的問題を解決し、新規性を有し、発明として先行技術に対する技術的な寄与に関連する場合、のみ特許されうる。)

 ここで、「technical」(技術的)という言葉が3回も出てくるように、「technical」かどうかが鍵となります。「solve a technical problem」(技術的問題を解決する)ことが求められています。したがって、経済活動上の問題など、技術的な問題以外の問題のみを解決するものでは、特許されないということになります。したがって、技術的貢献を有さないコンピュータプログラムやコンピュータ関連ビジネスメソッドは特許されません。

日・米・欧の比較

日・米・欧で対比すると、日本では、クレームされた発明の構成に一定の技術的要素が入っていれば(ハードウェアの有効活用)、技術的以外の問題を解決する場合でも特許され得ます。米国では、発明成立の要件はあるものの、さらに広く、日本のような制限も実質的にありません。したがって、コンピュータ関連発明が特許される許容範囲は、米国、日本、欧州の順で狭くなっています。

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(Sep09,2005-Jun03,2006 Revised)

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