特許関連の法律改正
ここ何年かは、毎年、法改正がありました。
いつ何が導入されたか・・・すぐには思い出せないことも。。
というわけで、最近の法改正のリストを作成しました。
見たいかたは、事務所のウェブページまで http://www.orbpat.jp/jp/pra/jppractice.html
今年もかなりの法改正がありました(今年から来年にかけて施行されます)。
特許:分割時期追加、補正制限
意匠:存続期間延長、関連意匠・部分意匠の出願期限延長
商標:小売をサービスに追加
全域:侵害行為の追加
特許に関しては、審査途中で全く別の発明を請求項に挙げることができなくなるので、分割出願を利用するケースが増えそうです。
Googleによる特許検索
Googleが特許検索システムを発表しました。
URL→http://www.google.com/patents
ただし、米国特許のみの検索。
早く日本版を作ってほしいです。明細書の全文検索が魅力的。
日本の特許電子図書館も色々と進化していますが、検索エンジンはあまりよくないので。
Winny判決
12月13日、Winny事件の地裁判決が出ました。
被告人は有罪とのこと。
著作権侵害の幇助・・・
その辺(刑事事件)になると、弁理士の守備範囲ではないですが、判決文が入手できたら、読んでみたいと思います。
有罪までの論理付け・正犯との関連・・・など、興味深いです。
ニュースによると、控訴するようなので今後もチェックしたいです。
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技術的には・・・
複数のノードがP2P(ピアツーピア)で接続していて、ノードがクライアントとサーバの両方を有する、ということになると思います。
ウェブ(www)の場合には、クライアントとサーバが分離している。この点が相違点かなと思います。細かい相違はいっぱいあると思いますが。
ウェブにおけるファイル転送のプロトコル(HTTP)と検索エンジン(Google等)を、P2Pネットワークに実装したものといったところでしょうか。
ファイル公開という意味では、ウェブにおいてサーバにファイルをアップロードさせることが、Winnyネットワークにおいてノードからファイルを載せることに対応するように思います。
・・・と、技術的な相似について議論しても、幇助の成立にはあまり関係ないかもしれないですが。
コピー天国?
ちょっとGoogleで検索していたら、検索結果の中に、見覚えのある文章がありました。
で、開いてみると、中国のある渉外事務所(中国国外からの中国特許出願を代理する事務所)のウェブページ。
このページの内容、私のウェブサイトのページhttp://www.indigobullet.com/info-f/CN-basics.htmlの無断コピーでした。
ちょっとアホなのが、リンクもそのままコピーしているため、その無断コピーのページ内のリンクをクリックすると、私のウェブサイトへ飛んでいきます。。。かなりバレバレな状態。。
とりあえず、そんな渉外事務所には依頼しないです。ハイ。
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ちょっと気になったので、その渉外事務所の他のページを見てみました・・・
他のページにも、日本の特許事務所のウェブページと同じ内容のものがありました。
無断複製かどうかはわかりませんが。
1050円
今日、某銀行で事務所用の別の口座を作ったのですが、
キャッシュカード代、1050円とられました。。。
キャッシュカードがないとATMで振込もできないので、しかたないですね。
でも、なんだかイヤな感じ・・・
他の銀行ではとられなかったし。
アクセス状況
事務所のウェブサイトを立ち上げてから1ヶ月ほど経ちます。
アクセスしていただいたかた、ありがとうございます!
海外からもちょこちょこアクセスがあり、ログを見ていると楽しいです。
中国、台湾、アメリカ、インド、フィリピン、シンガポール、イスラエル・・・
・・・いま、中国語versionを作成中。完成したらアップします。
ウェブサイト
きょうは11月18日。
検索エンジンで「特許事務所 東京都」と検索すると・・・
ウチの事務所のウェブサイトは・・・
Googleで17位、Yahoo!で19位。。。
結構あがってきました。この辺で安定してくれればいいですが。。
「特許事務所」と検索すると・・・・・・圏外(笑)
独立開業します!
このたび、独立開業することになりました。
東京の高田馬場で11月1日にオープンです。
事務所名は、「オーブ国際特許事務所 」です。
ウリは、情報系の特許、中国特許、米国特許。
今後ともよろしくお願いいたします!
ZEN特許、和解
ニュースによると、Creative社がいわゆるZEN特許に基づきApple社を訴えていた件、和解となったようです。
和解金は1億ドルで、その代わりに、Creative社のいくつかの特許の使用権をApple社に与えたようです。
・・・こうなると、次は、別の携帯音楽プレーヤーの会社に??
懲戒処分
先日、ある弁理士が懲戒処分(業務の禁止)になりました。
理由は・・・
クライアントから特許庁費用を受領したにも拘わらず特許庁へ納付しなかった、というもの。
これに伴い、当分の間、特許庁費用が未納である場合、特許庁から出願へも連絡がいくようにするとのこと。
同業者として、情けない気持ちしかわいてこないですが、これを反面教師として気を引き締めて業務にあたりたいと思います。
よく思うこと。
信頼を失うと、その信頼を取り戻すためには、その信頼を得るのにかかった時間の2倍の時間がかかる。
マイナスからのスタートになるので。
それでも、信頼を取り戻す機会があれば、それは幸運です。
米国特許包袋とりよせ
特許が出願されると、特許庁内に1つずつ包袋(ファイル)に収められます。これは、日本でも、米国でも同じ。
米国の特許包袋コピーは、米国特許商標庁のウェブサイトで日本からでも取り寄せることができるので、試しにやってみました。
5月30日に注文して6月30日に届きました。ちょうど1ヶ月です。
FedExで届きました。ちょっと贅沢ですね(笑)FedExだと発送から2日くらいで届きます。
決済はクレジットカードです。
実は、同じ注文を2度しました。
一度目は、「包袋(ファイル)が見当たらないので、注文はキャンセルしました」ということで勝手にキャンセルされ、断りの手紙が届きました。
懲りずに2週間後にもう1度注文したら、2度目はキチンと処理されました。
右側が包袋コピー。製本されています。認証つきと認証なしが選べますが、今回は認証つき。
海外からの国内案件
数は少ないですが、海外のお客さんの特許出願案件があります。
こういった案件の場合、特許庁とのやりとりの書類をすべて翻訳して渡すため、国内のお客さんの場合より大変です。
特許庁に提出する書類を作成するときも、英語でどういう風にしたいかをお客さんと詰めていくので、それも結構大変。
それでも、海外のひと(特に欧米のひと)が日本語を読めることはほとんどなく、ましては、特許庁とのやりとりの書類という特殊なものの内容なんて把握できなくてあたりまえ。
そうなると、書類の翻訳と、こちらからの説明のみが、海外のお客さんの判断材料になります。
・元の日本語の書類を正確に翻訳すること
・日本特有なポイントを正確に説明すること
少なくともこの2点は、代理する側としては必須なことだと思います。
お客さんは日本語の書類を直接理解することができないので、責任重大。
でも、その分、特許になると嬉しいものです。
ZEN特許
ZEN特許。
Creative社が米国で取得した携帯音楽プレーヤのユーザインタフェースの特許の通称です。
特許番号は、6,928,433。
携帯音楽プレーヤといえば、Apple社のiPod。
ニュースによると、Creative社が、このZEN特許に基づきApple社を訴えたそうです。
ちょっと調べてみました。
クレーム1はこんな感じ。
1. A method of selecting at least one track from a plurality of tracks stored in a computer-readable medium of a portable media player configured to present sequentially a first, second, and third display screen on the display of the media player, the plurality of tracks accessed according to a hierarchy, the hierarchy having a plurality of categories, subcategories, and items respectively in a first, second, and third level of the hierarchy, the method comprising:
selecting a category in the first display screen of the portable media player;
displaying the subcategories belonging to the selected category in a listing presented in the second display screen;
selecting a subcategory in the second display screen;
displaying the items belonging to the selected subcategory in a listing presented in the third display screen; and
accessing at least one track based on a selection made in one of the display screens.
(本体部分の概要)
第1の画面でカテゴリーを選ぶと、第2の画面でそのカテゴリーに属するサブカテゴリーが表示されて、 次の画面でサブカテゴリーを選ぶと、第3の画面でサブカテゴリーに属するアイテムが表示される。 いずれか1つの画面での選択に基づき少なくとも1つのトラックにアクセスする。
出願経過を見ると、1回のオフィスアクションの後に特許になっているようです。
私も一番古いiPodを持っていますが、ユーザサイドから見た感じでは、クレームの範囲内になりそうな感じです。もっとも、明細書や出願経過書類をよく見ないと正確なことはいえませんが・・・
今後が注目です。
法人の人格
私がパートナー(共同経営者)として参加している特許業務法人もそろそろ4期目が終わります。
法人発足時から常に意識していることが、法人の人格、というものです。
発足時は、生まれたての赤ん坊、その後、成長していきます。
その点、人間と同じなように思います。
放っておけば、とんでもない子供に育ってしまい、クライアントさんや従業員さんに迷惑がかかります。
経営者として、第1に法人の利益(金銭的なもののみではなく)を考えなくてはいけないので、個人の私にとってイヤなこと・ツライことも提案・賛成することもときどきあります。
子育てで親も育つと言いますが、法人とともに経営者も育つのでしょうか。
約4年間のパートナー業務で学んだことも多いので、私自身も意識せずに成長しているのかもしれません。
子も親も健やかに育ちますように。
中国の弁理士
難易度:■□□
中国の弁理士は、「専利代理人」といいます。
専利とは、特許のことですが、専利には、特許の他、実用新案と意匠も含まれます。
したがって、専利代理人は、特許、実用新案、意匠の出願等の代理を主にします。
ただし、海外の出願人の代理を行うことができるのは、渉外事務所のみで、現在約100箇所あるようです。
「専利代理人」になるには、専利代理人試験を合格する必要があります。受験資格などについては「専利代理条例」という法律に載っています。
商標については、試験制度はなく、登録さえすれば、商標登録の代理ができます。
備考欄の長さ
拒絶理由の備考欄に書いてあるコメントの長さ。
拒絶理由の種類、引用文献の量、担当審査官などによって変わります。
ひとそれぞれ・・・
米国審査官
難易度:■□□
米国審査官になるための要件には、米国市民であること、特定分野の学士号を有すること、があるようです。
米国審査官の給料は、グレード分けされているようです。
GS-5・・・特定分野での学士号(化学30単位か物理24単位か4年制工学部)
GS-5/10・・・成績優秀者(GPA2.66-2.94)
GS-7・・・特定分野での学士号、並びに1年間の職業経験か1年間の大学院教育
GS-7/10・・・成績優秀者(GPA2.95以上か、上位1/3以上か、等)
GS-9・・・特定分野での学士号、並びに2年間の職業経験か修士号か2年間の大学院教育か等
GS-11・・・特定分野での学士号、並びに3年間の職業経験か博士号か3年間の大学院教育か等
各グレードで、STEP1からSTEP10まで進むようです。2003年のものは、以下のとおり。
GS-5・・・STEP1-US$33312 ---- STEP10-US$43303
GS-7・・・STEP1-US$41262 ---- STEP10-US$53635
GS-9・・・STEP1-US$47949 ---- STEP10-US$62337
GS-11・・・STEP1-US$55399 ---- STEP10-US$72018
特許出願の移管
難易度:■□□
特許出願の移管。
ごく稀に、出願済みの案件が、クライアントさんの都合で別の事務所(弁理士)から移管されてきます。
その場合、その案件についての、元の事務所の書類が送付されてきます。
移管されてきたものについては、特許庁とクライアントさんとの間の書類のやりとりの他、元の事務所とクライアントさんとの書類のやりとりについても眼を通します。
その際、事務所によって書類の書き方が違うので、注意して書類の確認を行います。
特許出願を初めから代理をするときには委任状は不要ですが、途中から代理するときには委任状が必要になります。委任状は新しい代理人から特許庁へ提出されます。その他、必要に応じて、代理人辞任届が、元の代理人から特許庁へ提出されます。
(補足)
特許出願時には委任状は不要ですが、移管の有無に拘わらず、その後の特定の手続きの際に委任状が必要になることがあります。そのため、代理人さんによっては、出願時に委任状をもらっておいたり特許庁へ予め提出することもあります。特定の手続きとしては、出願の取り下げ、出願公開の請求、拒絶査定不服審判の請求などがあります。(2006.2.15)
リサイクルカートリッジ事件
リサイクルカートリッジ事件。
プリンタ用のインクカートリッジのリサイクル品が特許権を侵害するか否かに関するもの。
リサイクルカートリッジ事件(平成17年(ネ)第10021号)の控訴審(知財高裁)の判決が1月31日に出ました。
逆転判決で、権利者側の訴えが認められています。
判決文は、最高裁のウェブサイトで見ることができます。こちら→H17(ネ)10021
特許無効審判制度
難易度:■■□
特許無効審判。
平成16年1月1日の時点で、特許異議制度は廃止され、無効審判に統合されています。
(1) これにより、権利帰属がらみ(冒認・共願違反)以外は、誰でも、審判請求ができるようになりました。
(2) いつでも請求可。(特許異議では、特許掲載公報発行から6月以内のみ申立可でした)
(3) 当事者対立(請求人vs権利者)の構造。(特許異議では、特許庁vs権利者でした)
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#2年前の改正ですが、いまだに特許異議制度が存在しているような記事を見かけたので。
標章→商標→登録商標
難易度:■■□
「標章」と「商標」と「登録商標」の違い。商標法第2条にあります。
「標章」→「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」
「商標」→「標章」のうち「業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの」と「業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの」
「登録商標」→「商標登録を受けている商標」
簡単にいえば、
「標章」→2次元のマーク・文字、3次元の形状etc
「商標」→「標章」のうち、商売で、商品やサービスに使うもの。
例えば、アメーバブログの場合。
みどり色のウニウニしたアメーバを模したモノはもちろん「標章」。
商売で、サービス(広告)に使用しているので、「商標」。
それで・・・登録されているかと調べてみると・・
されています。商標登録第4665027号。
眼の無いバージョン。
この商標登録、指定役務に、
インターネットその他の通信ネットワークを介して行う広告の代理,インターネットその他の通信ネットワーク上に於ける広告スペースの提供,その他の広告
としっかり入っています。ちなみに第35類。
特許庁の年末年始
難易度:■□□
特許庁は、12月29日から1月3日までお休みです。
この期間内に手続き期限が到来するものは1月4日に期限が延びます。
「手続き期限」ですので、手続きが伴わないものは延びません。
難易度:■■□
法的根拠は、以下のとおり。
特許法 第三条(期間の計算)
この法律又はこの法律に基く命令の規定による期間の計算は、次の規定による。
一 期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。
二 期間を定めるのに月又は年をもつてしたときは、暦に従う。月又は年の始から期間を起算しないときは、その期間は、最後の月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
2 特許出願、請求その他特許に関する手続(以下単に「手続」という。)についての期間の末日が行政機関の休日に関する法律(昭和六十三年法律第九十一号)第一条第一項各号に掲げる日に当たるときは、その日の翌日をもつてその期間の末日とする。
行政機関の休日に関する法律第一条(行政機関の休日)
次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。
一 日曜日及び土曜日
二 国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日
三 十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。)
2 前項の「行政機関」とは、法律の規定に基づき内閣に置かれる各機関、内閣の統轄の下に行政事務をつかさどる機関として置かれる各機関及び内閣の所轄の下に置かれる機関並びに会計検査院をいう。
3 第一項の規定は、行政機関の休日に各行政機関(前項に掲げる一の機関をいう。以下同じ。)がその所掌事務を遂行することを妨げるものではない。
弁理士の検索
難易度:■□□
弁理士会のホームページに「弁理士検索」のページがあります。
こちら→http://www.jpaa.or.jp/advisement/
最近、ニューバージョンの検索システムになりましたが、今のところ稼働率は低い模様。。
今日、なんとなく覗いてみたら、使えましたので、使ってみました(初めて)。
自分の名前で検索(笑
#私のデータ、誤字が多いので、修正を弁理士会に依頼しないと。。。
出願番号からの出願日の推測
難易度:■□□
特許出願をすると、出願番号が付きます。
また、出願が公開されると、公開番号が付きます。
これらの番号から、出願日や公開日がある程度推測できます。
ここ何年かは1年間の出願件数が約40万件なので、
例えば特願200x-200000くらいは、200x年の7月前後の出願、
特開200x-200000くらいは、200x年の7月前後の公開となります。
同様に、特願200x-100000くらいは、200x年の4月前後の出願、
特開200x-100000くらいは、200x年の4月前後の公開となります。
ちなみに、
特願2002-200000の出願日は、2002年7月9日。
特開2002-200000の公開日は、2002年7月16日。
特願2003-200000の出願日は、2003年7月22日。
特開2003-200000の公開日は、2003年7月15日。
特開2004-200000の公開日は、2004年7月15日。
特開2005-200000の公開日は、2005年7月28日。
#大雑把ですが、実際に日付を調べる前の段階ではある程度助けになります。
#もちろん鵜呑みにはできないのでキチンと調べます。
#なお、300000くらいから後は誤差が増えます。500000番台の出願には適用できません。
GPL
難易度:■■□
GPL。General Public Licenseの略。
ソフトウェアライセンスの1種です。
GPLでは、著作権を放棄しない旨を表明し、一定の要件を満たす場合には、原著作物を使用しても著作権を行使しないとしています。
要件としては、
(1) ソースリストの公開、
(2) GPLの付されたプログラムを使用して生成された派生物についてはGPLを付すこと、
など。
詳しくは、GPLのウェブサイト→http://www.gnu.org/copyleft/gpl.html
独特なのは、
GPLが付ついたプログラムを使って別のプログラムを作った場合、GPLを付さなければならないので、連鎖的に、GPLが付いたプログラム(ソフトウェア)が増えていくこと。
そして、GPLが付いたソフトウェアは要件を満たせば誰でも使えるので、フリーソフトの開発・普及が促進されやすくなります。
現在、Version2ですが、来年にかけてVersion3を策定するようです。
早期審査制度
難易度:■■□
特許出願の早期審査制度。
早期審査の請求をすると、特許庁で通常より早く審査してくれます。
条件は、2つ。
(1) 審査請求していること(一緒にやってもOK)
(2) 次の4つのうちの1つを満たすこと
(2-1) 発明が出願人かライセンシーにより実施されていること
(2-2) 海外出願もしていること(日本出願が国際出願の国内移行出願の場合もOK)
(2-3) 出願人の少なくとも一部が大学、短大、公的研究機関、承認/認定TLOであること
(2-4) 出願人の少なくとも一部が中小企業又は個人であること
「中小企業」は、具体的には、次の、従業員数、あるいは、資本額(出資総額)の基準を満たす企業です。
a.製造業、建設業、運輸業その他の業種(b~eを除く)→300人以下
b.小売業→50人以下
c.卸売業又はサービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業及び旅館業を除く)→100人以下
d.旅館業→200人以下
e.ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)→900人以下
a.製造業、建設業、運輸業その他の業種(b及びcを除く)→3億円以下
b.小売業又はサービス業(ソフトウェア業及び情報処理サービス業を除く)→5000万円以下
c.卸売業→1億円以下
提出する書類は、「早期審査に関する事情説明書」。
上記の条件と、
事前に調査をして、見つかった文献と特許出願の発明との対比を書く必要があります。
特許庁の手数料はかかりません。
弁理士に頼むと弁理士手数料はかかります。
詳しくは特許庁のページをご覧ください
→http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/souki/v3souki.htm
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経験的には1年くらいで最初の通知(特許査定or拒絶理由通知)が来ます。
今までで一番早かったのは3ヶ月くらいです。
海外特許制度情報
難易度:■■□
海外諸国の特許制度の概要が知りたい場合には、発明協会の「産業財産権侵害対策/外国産業財産権制度・相談」のウェブページがあります。
こちら→http://www.singai.jiii.or.jp/
ページ左側の「侵害対策・制度概要」をクリックすると、
「産業財産権侵害対策ミニガイド」と、
「世界の産業財産権制度ミニガイド」が表示されます。
「産業財産権侵害対策ミニガイド」は26カ国、
「世界の産業財産権制度ミニガイド」は56カ国あります(2005.12.18現在)。
なお、情報によっては多少古いものもありますので、
正確な情報が必要な場合、現地法令や現地代理人にあたる必要があります。
ジェトロの中小企業向け海外知財保護対策
難易度:■□□
ジェトロの「中小企業知的財産権保護対策事業」。
詳細はこちら→
http://www.jetro.go.jp/news/announcement/20050714601-news
「海外で知的財産権の侵害を受けている中小企業に対し、ジェトロが模倣品・海賊版の製造元や流通経路の特定、市場での販売状況等の情報を提供し、侵害調査にかかった経費の一部を助成します。」とのことです。
民間委託
特許出願の審査を民間委託する話しがありました。
→http://www.jipa.or.jp/content/jyohou_hasin/teigen_iken/doc/tokkyosinsa0810.pdf
いま話題の、建築確認の検査業務。これに似た構図になりそうです。
心配。
特許料・審査請求料の減免
難易度:■□□
特許出願を審査してもらうときの審査請求料、特許の登録料については、減免制度があります。
減免措置一覧(特許庁)
→http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm
一部手続きが簡素化されましたが、手続きはまだ煩雑ですね。
自己申告→ウソの場合、特許無効etcとして、事前手続きをなくしたほうがよいのでは?
講演会
12/7と12/9、講演会でした。
お集まりいただいた方々、ありがとうございました。
タイトルは、
「中国・台湾・香港の特許法の概要」と
「中国・台湾・香港での特許取得について」。
諸事情により微妙にタイトルが違っています(笑
人前で長い時間話すのは、大学院出てからおそらく初めて。。
わかりやすくお話しをするというのはなかなか難しいですね。
12月8日
弁理士活動、7年目になりました。
合格・登録から早いもので6年経ちました。
お世話になった・なっている方々、感謝致します。
これからもがんばります!
弁理士の数
2005年10月31日現在の弁理士の数、6,212。
登録から5年未満の人、2,270。36.5%
最終学歴が理系の人、4,611。74.2%
東京都、3,814人。61.4%
大阪府、977人。15.7%
神奈川県、376人。6.1%
愛知県、271人。4.4%
---2年前
2003年10月31日現在の弁理士の数、5,241。
登録から5年未満の人、1,560。29.8%
最終学歴が理系の人、3,864。73.7%
東京都、3,316人。63.3%
大阪府、793人。15.1%
神奈川県、307人。5.9%
愛知県、219人。4.2%
中国特許出願、誤訳の問題
難易度:■□□
中国特許出願に限らず、誤訳は、海外への出願ではいつも付きまとう問題です。
英語圏への出願の場合、英語を読める方が多いので、さほど問題視されていませんが、非英語圏への出願の場合、翻訳のチェックが難しいため、後日、発見されるケースが多いようです。
非英語圏として代表的なのは、中国・台湾、韓国。
対策としては、
1)逆翻訳(中国語翻訳文を日本語へ翻訳)をかける。
2)中国語のわかる日本人or日本語のわかる中国人を雇う。
3)中国語のわかる日本弁理士(特許事務所)に依頼する。
など。。。
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私の場合、
中国で作成された中国語翻訳文の
(1)クレーム全文チェック、
(2)明細書内の段落抜けチェック
を行っています。
私の中国語レベルはさほど高くないですが、
チェックをして現地へ質問をするのと、
チェックを全くしないのとでは、
現地代理人の意識も違ってくると思います。
リンク掲載
パテントサロンの知財系ブログの欄に掲載していただきました。関係者の方、ありがとうございました。
パテントサロンには、知財関連のニュースへのリンクが毎日アップされています。知財関連の日々の動向を把握するのに欠かせないサイトです。
パテントサロン→http://www.patentsalon.com
特許事務所と特許業務法人の違い
難易度:■□□
特許事務所と特許業務法人。特許業務法人は聞きなれないかもしれません。
特許業務法人は、弁理士が役員となって設立する法人で、業務内容は特許事務所と同じです。
一方、特許事務所は、弁理士個人(1人or複数人)が設立するもので、法人格はありません。
さほど業務内容に違いはないですが、特許業務法人は法人格を有しているので企業としての信頼性が一般的に個人事務所より高いといったことがあります。
特許事務所の場合、関連会社として有限会社や株式会社を作って、そこと密に連携して業務に当たるということが少なくありません。これは個人事務所より有限会社や株式会社のほうが税制上有利なので。
特許業務法人の場合には、法人なので、関連会社として有限会社や株式会社を作る必要はあまりなく、この点もメリットになるかもしれないです。
特許業務法人は、まだ、数十しかありません。
私の事務所は、個人事務所(私は非経営者)から特許業務法人へ法人成りをしましたが、特許業務法人の登記は珍しいために手続の際に公証役場や法務局に行っても、一から説明しないといけなかったです。
公証役場へ同行しましたが、公証人のかたにいろいろ説明をして納得して貰いました。
こういう体験も滅多にできないので、面白かったです。
ついでに公証役場内をよーく観察できましたし(笑
出願経過情報の取得(日・米・欧)
難易度:■■□
日本出願、米国出願、欧州出願の出願経過情報は、それぞれの特許庁ウェブサイトで入手可能です。
日本出願については、ココ
→http://www1.ipdl.ncipi.go.jp/IPDL/keika.htm
米国出願については、ココ(PAIR)
→http://portal.uspto.gov/external/portal/pair
欧州出願については、ココ(EPOline)
→http://ofi.epoline.org/view/GetDossier
一番強力なのは、EPOline、包袋閲覧に近い情報を入手できます。
米国仮出願制度
難易度:■■□
米国には仮出願制度があります。
仮出願(provisional application)。
クレーム以外の部分を出しておいて、1年以内に本出願に移行するというもの。
日本語でも可。ただし、本出願はもちろん英語。
出願費用(庁費用)は、US$200。
特許要件に関する出願日の早期確保が目的となります。
日本の国内優先権と少し似ていますが、
1)仮出願は外国語でOKなこと
2)本出願への移行をしないと仮出願は死んでしまうこと
という相違点があります。
特許公報の検索(欧州特許庁編)
難易度:■■□
欧州特許庁の特許データベースはココ→http://ep.espacenet.com/
右側のQuick Searchをクリックすると、ページが開きます。
1.Databaseのプルダウンメニューでデータベースの種類を選びます。
Worldwide・EPなど。
WorldwideはEP(欧州特許)だけではなく色々な国の公報もヒットします。
EPは、欧州特許出願のみ。
2.Type of Searchで、
Words in the title or abstract(タイトル・要約内の言葉)か
Persons or organisations(人・組織)
のラジオボタンを選びます。
3.Search Termsに検索キーワードを(英語で)入力したら、下のSearchボタンをクリック。
すると、検索結果のリストが表示されます。
リスト内の文献のタイトルをクリックすると、その書誌事項がまず表示されます。
次に、Original documentタブをクリックすると、PDFで公報が表示されます。
中国・台湾・香港の関係
難易度:■■□
講演資料をまとめるついでに・・・
中国・台湾・香港は、特許を取る場合、それぞれ手続きが必要です。
中国は、パリ条約・PCT・WTOに加盟しています。
台湾は、WTOに加盟していますが、パリ条約・PCTには非加盟。
香港は、中国国内の行政区となっていますが1国2制度となっており、返還後もある意味独立したかたちをとっています。
中国と台湾は、それぞれ独立した出願手続が必要で、それぞれ、審査請求後に実体審査が行われます。
一方、香港の標準特許は、実体審査なしで登録されます。
ただし、中国か英国での特許査定が必要です。
使い捨て品の特許侵害は?
難易度:■■□
使い捨て品、例えば使い捨てカメラ。
使い捨て品で問題になるのが、一旦使い切った物に手を加えて再度使えるようにした場合、その使い捨て品の特許権を侵害するかどうか。
通常、特許権者が特許権Aの範囲に属する商品を販売した場合、購入者がその商品を転売しても、特許権Aの侵害にはなりません。
そこで問題となるのが使い捨て品、消耗品の類。
その物の修理にあたれば、手を加えてから売っても、侵害にはならず、
その物の再生産にあたれば、手を加えてから売ったら、侵害になります。
修理か再生産かは、元々売られているものの構造や手の加え方によるところが大きいと思うので、リサイクル品が一概にOKとかNGとかいうことにはならないです。
過去にあった裁判は、使い捨てカメラに関して→平成8年(ワ)第16782号
使用済みの使い捨てカメラにフィルムを入れて売ることが問題に。
このときは、権利者(=使い捨てカメラの元々のメーカー)の勝訴。
そして、今注目されているのは、プリンタのインクカートリッジ。
使用済みのカートリッジにインクを詰めて売ることが問題に。
第一審は、元々のメーカーの敗訴。
でも、現在、控訴審(第二審)です。
既に結審しており2006年1月31日に判決とのこと。
---以前に
レーザープリンタのリサイクルカートリッジを使って、トナーが噴いてプリンタ内が黒粉まみれになったことがあります。販売店のひとが掃除しに来てくれましたけど、あんな微粉末が機械の中に入ったら機械の寿命が縮まるような気がします。
そんなことがあったので、個人的には、こういったリサイクル品にお徳感がありません・・・
特許公報の検索(中国編)
難易度:■■□
中国の特許公報は、国家知識産権局のウェブサイトで検索できます→http://www.sipo.gov.cn/sipo/zljs/default.htm
中国語フォントがインストールされていないと文字化けするかもしれません。
Windows2000,XPでは、中国語フォントが用意されています。
また、同OSでは、中国語のIM(インプットメソッド)も用意されていますので、
設定さえすれば、追加ソフトなしで、中国語入力もできます(ただし、ピンイン入力のみ)。
日本語読みで中国語文字を入力したい場合にはChineseWriter(有料ソフト)が便利です。
また、公報を画像で見る場合には、AlternaTIFFが必要です。
AlternaTIFF(フリーウェア)はココで→http://www.alternatiff.com/
- 全部、発明、実用新型、外観設計からカテゴリを選び、
- 申請(専利)号、名称、摘要、申請日、公開(公告)日、公開(公告)号、分類号、主分類号、申請(専利権)人、発明(設計)人・・・などの欄に入力し、
- 下の確定ボタンをクリック。
- リストが表示されるので、文献番号をクリック。
- フレーム表示でまず書誌事項(テキスト)が表示されます。
- 右フレームで申請公開の右側のリンクをクリックすると、最初のページ(画像)が表示されます。
- 以下、同様にして順番表示可能。
特許公報の検索(米国編)
難易度:■■□
米国の特許公報は、米国特許商標庁USPTOのウェブサイトで検索できます→http://www.uspto.gov/patft/index.html
Issued Patents (PatFT)は、特許になったもの。
Published Applications (AppFT)は、特許出願の公開公報。
どちらかの
- Quick Searchを選び、Term 1:に検索キーとなる単語かフレーズを入力し、
- Field 1: のプルダウンメニューからフィールドを選び、
- Select yearsで年代を選び、
- Searchボタンをクリック。
- 検索結果がリスト表示されるので、文献番号をクリック。
- これで、テキスト版が表示されます。
TIFF画像版を表示する場合には、上のImagesボタンをクリックします。
ただし、画像版を見るには、AlternaTIFFというソフト(フリーウェア)が必要です。
AlternaTIFFはココで→http://www.alternatiff.com/
弁理士の仕事(その2)
弁理士試験の合格発表がありました。
今年2005年は711人の合格とのこと。
私は、6年前の今日、合格証書を受け取りました。
なぜ覚えているかというと、平成11年11月11日なので(笑
ちょうど良い機会なので、弁理士法について。
条文は、例えばhttp://www.ron.gr.jp/law/law/benrishi.htm にあります。
弁理士法の第4条~6条の2に、弁理士のお仕事内容が書いてあります。
また、第75条に、弁理士の専業範囲(弁理士以外の者がやってはいけない業務)が書いてあります。
そして、第3条に職責があります。
第三条 弁理士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
- 品位
- 法令・実務に精通
- 公正かつ誠実に業務遂行
言葉にすれば短いです。でも、この1つ1つの言葉の重みを感じていないといけないです。
1つ1つの場面で具体的にいかに行動するかは、各弁理士個人が考えなければなりません。
辞書によれば、品位とは、「見る人が自然に尊敬したくなるような気高さ、おごそかさ。品。」(大辞林)
#見る人が自然に尊敬したくなるような気高さ・・・なかなか難しいですね。
中国のインターネット検索サイト
難易度:■□□中国のインターネット検索サイトに、「百度」(http://www.baidu.com )があります。
サイトの検索カテゴリの1つが、MP3です。http://mp3.baidu.com
曲名や歌手名を入れて検索すると、検索結果が表示され、さらに試聴できます。試しにSMAPと入れてみたら、色々出てきました(笑
ところが、新聞によると、これ、録音製作者権の侵害ということで訴えられ、一審で百度が敗訴しています(2005.9.16)。当該サービスの停止と6.8万元(約100万円)の損害賠償との判決らしいです。----追加情報
どうも、視聴だけではなくてもMP3ファイルのダウンロードもできるみたいです。
それではもう・・・この結果もあたりまえの気がします。。
最初と最後、拒絶理由通知
難易度:■■□
出願審査請求を行うと、そのうち、特許査定か拒絶理由通知が来ます。
査定が来ると審査は終了。
拒絶理由通知。
第1回目の拒絶理由通知は、「最初の拒絶理由通知」です。
これを放っておくと、拒絶査定が来ます。
これに応答すると、特許査定(拒絶理由なしの場合)・拒絶査定(理由維持の場合)・拒絶理由通知(新たな理由発生)のいずれかが来ます。
第2回目の拒絶理由通知は?
第2回目の拒絶理由通知は、「最初の拒絶理由通知」か「最後の拒絶理由通知」です。最後の拒絶理由通知の場合、特許庁からの書類に<<最後>>と書いてあります。
2回目以降は、
前回の拒絶理由に対する出願人の応答によって新たな理由が発生した場合には、最後の拒絶理由通知。
そうでない場合には、最初の拒絶理由通知。
一番典型的な流れは、
出願審査請求→最初の拒絶理由通知→特許査定or拒絶査定
たまに、出願審査請求→特許査定になったり、
出願審査請求→最初の拒絶理由通知→最初or最後の拒絶理由通知→特許査定or拒絶査定になったりします。
特許公報の検索(日本編)
難易度:■□□
日本の特許公報はココで検索できます→特許庁特許電子図書館(初心者向け)- 「ワードを入力してください」の下の欄に、検索したいモノ・会社などを入力して、「検索実行」ボタンをクリックします。
- 検索結果(ヒット件数)が表示されますので、「一覧表示」ボタンをクリックします。
- すると、ヒットしたもののリストが表示されます。
- 各文献番号のリンクをクリックすると、要約が表示されます。
- 詳細を見たい場合には、「表示中の特許の詳細表示画面を表示する」ボタンをクリックします。
侵害訴訟と特許の有効性
難易度:■■□
特許の侵害訴訟は、特許権者(特許を持っているひと)が、無断で特許に該当する物を作っていたり販売していたりした場合に、それを止めさせることを求めたり、損害賠償を求めたりするもの。
裁判では、原告(=特許権者)は、被告(=訴えられた方)が特許権を侵害していることを出張し、被告は特許権を侵害していないことを主張します。
その際、被告は、特許権が無効であれば、そもそも特許権がなかったことになるので、その訴訟内で特許の無効を主張したり、訴訟外で特許庁に対して無効審判の請求をしたりします。
無効審判で特許の無効が認定されると、特許はなくなります。
一方、訴訟で特許の無効が認定された場合、被告の勝訴になりますが、特許自体はなくなりません。
したがって、その特許について別の侵害訴訟があると、その場でも特許の無効が別途争われます。
最近では、特許庁での無効審判は時間がかかるため、訴訟内で特許の有効性が審理されることが多いです。先日の松下 v ジャストシステムの第二審でも松下の特許権の一部が無効であると認定されています。
特許・日米比較(その2)
難易度:■■■
第2回:先願主義と先発明主義
先願主義は、複数の者が同一の発明をした場合、一番先に出願した者に特許を与えるという考えかた(First to file)。
先発明主義は、複数の者が同一の発明をした場合、一番先に発明をした者に特許を与えるという考えかた(First to invent)。
先願主義への移行も検討されているようですが、現状、米国は、先発明主義です。
日本その他を含むほとんどの国は、先願主義です。
日本の場合(先願主義)、先願・後願の基準時(同一発明に対する複数の出願に対する優劣の判断基準時)、新規性・進歩性の基準時は、出願時(出願日)です。出願日は、特許庁の記録で明らかなので、この点の争いはほとんど発生しません。
米国の場合(先発明主義)、基準時が原則、発明時です。
発明時の認定では、着想(conception)→具現化(Reduction to Practice)で、いつ具現化したかが問題になります。まずは出願日が発明日と考えられますが、発明ノートなどで出願日前に具現化の日を証明できれば、その日が発明日となります。証明できるかどうかで発明日が変わるため、時として争いが生じます。
以上。第3回につづく。
特許公報
難易度:■■□
特許公報にはいろいろありますが、主なものは、出願公開公報と特許掲載公報。
出願公開公報は、特許出願の内容を載せたもの。
特許掲載公報は、特許の内容を載せたもの。
特許出願をすると、1年半後に、自動的に、出願公開の特許公報(出願公開公報)が発行されます。
なお、早期公開請求をすると、1年半が経過しなくても、出願公開が行われます。
出願公開公報には、「公開特許公報」というタイトルが付き、公開番号(例えば特開2005-○○○○)が付けられています。
審査で特許査定され特許料を納付すると、特許掲載公報が発行されます。
特許掲載公報には、「特許公報」というタイトルが付き、特許番号(例えば特許第○○○○号)が付けられています。
特許掲載公報には、特許になったものが掲載されていますが、
出願公開公報には、特許になるかどうか未定なものが掲載されています。
米国でも出願公開公報が発行されますが、例外があります。米国以外の国で出願されていないものは出願公開されません。
中国では、出願番号と特許番号が同じ番号です。-----
訂正: 中国では、公開番号ではなく出願番号と特許番号が同じ。2005.11.03
「特許請求の範囲」の構造
難易度:■■□
出願時に願書に添付する書面の1つが、特許請求の範囲。
例えば、以下のように書きます。
【書類名】 特許請求の範囲
【請求項1】
AとBとを備えた装置。
【請求項2】
Cを備えることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
Dを備えることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
Eを備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
Bの代わりにFを備えることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、Gを実行することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1記載の装置と、Hとを備えたシステム。
・・・・・・・・
請求項1~5の装置の構成要素は、
請求項1→A+B
請求項2→A+B+C
請求項3→A+B+DとA+B+C+D
請求項4→A+B+EとA+B+C+EとA+B+D+EとA+B+C+D+E
請求項5→A+F
請求項1のように、どの請求項も引用していない請求項を独立請求項といいます。
一方、請求項2~5のように他の請求項を引用している請求項を従属請求項といいます。
そのうち、請求項3,4のように、複数の請求項を引用しているものを、多重従属請求項(マルチディペンデント、マルチ)といいます。
請求項6,7は、微妙です。発明のカテゴリ(装置・方法・システム)が異なるので、形式的には従属請求項ですが、意味的には、方法・システムの最も上位の請求項なので、独立請求項と考えられなくもないです。
これらの請求項の書き方、日本では全部OKです。
米国だと、請求項1~3はOK。ただし、請求項3は追加料金が必要。請求項4~7はNG。
請求項4(俗にいう、マルチのマルチ)は、日本以外ではほとんど認められていません。
プログラム発明の特殊性
難易度:■■□
プログラムが発明とみなされるための条件は、
- プログラムによりハードウェアを制御すること or
- プログラムの処理対象が自然法則に基づくものであること or
- プログラムがコンピュータのハードウェア資源を有効活用していること。
1は、例えばモータの制御。
2は、例えば物理現象のシミュレータ。
3がクセモノ。
言葉だけみると、プログラムの実行に通常プロセッサを使うので、すぐにクリアできそう。。。
でも実際はそうでもないです。
現状、メモリ(記憶手段)に使われているように、クレームを作成すれば、なんとかなるようです。
商標ってなに
難易度:■□□
商標は、特許より身近に感じることができます。
商品の名称、マーク、など、商品にくっついていて、その商品を他の商品と区別するためのものです。
その他、サービスの名称も商標になり得ます。
サービスの商標の場合は、例えばパンフレットに書いたりされます。
サービスの商標のことをサービスマークといったりします。
会社名も商標になり得ます。
○○TMとよく書いてあるのは、商標ですよ、という意味です。
Trade Mark の略です。
極稀に、○○SMと書いてある場合もあります。
これは、サービスマークの意味で、Service Mark の略です。
○○(R)(←○の中にR)と書いてあるのは、登録商標ですよ、という意味です。
ちなみに、
(c)○○((c)は○の中にc)と書いてあるのは、○○が著作権を持っていますよ、という意味です。
特許庁に登録されると、他の人は、同じ商標、似ている商標を、登録商標の商品・サービス又は似ている商品・サービスで使うことができません。
したがって、企業は、商品・会社のマネ・なりすましに対して対抗することができます。
そして、消費者は安心して、ホンモノの商品を購入したり、サービスを受けたりすることができます。
特許・日米比較(その1)
難易度:■■■
特許の日米比較をします。
第1回:概観
(1)出願費用
(1a)特許庁費用・・・審査料まで入れると日本のほうがやや高い。
米国特許出願の特許庁費用は、通常US$1000~2000。約110,000~220,000円。
日本特許出願の特許庁費用は、16,000円。
ただし、米国の場合、審査費用も含まれているので、日本にも審査費用を含めると、
日本特許出願・審査請求の特許庁費用は、約200,000~250,000円。
(1b)代理人費用・・・米国のほうが高い。
米国の場合、出願系の特許弁護士Patent Attorneyの費用は、だいたいUS$250~450/hour。1時間27,500~49,500円。
日本の場合、弁理士料金は通常タイムフィーではないですが、無理矢理タイムフィー換算すると、おそらく、
出願系は1時間10,000~25,000円程度。
(2)審査
(2a)審査のスピード・・・平均的に米国のほうが早い。
平均的に米国のほうが早い。
ただし、日本で早期審査を利用すると同じくらい。
米国では、一部分野を除けば約1年で最初のOffice Action/Allowanceが来ます。
日本は平均2年程度。早期審査では1年弱。
(2b)拒絶理由に対する反論の回数・・・ほぼ同じだか、審査を継続させるのは米国のほうが簡便。
日本の場合、審査段階では1,2回、拒絶理由が特許庁から来てそれに反論します。その後さらに継続させるには分割出願をしてそちらを審査してもらう(分割出願に対する審査請求手続が必要)。
米国の場合、審査段階では1,2回。その後さらに継続させるには、継続審査請求RCEを行うか、一部継続出願・分割出願をする。
単に審査を継続させる手続としては、米国のRCEのほうが、分割出願より簡単。日本で分割出願した場合、それに対する出願費用・審査費用がかかるので高額になる。
(3)権利の強さ
米国のほうが強い。
訴訟制度に関連しますが、ディスカバリ制度(証拠調べ)、三倍賠償制度(故意侵害者に対する懲罰的賠償)など権利行使に有利な制度があります。
(4)言語
日本出願の場合、原則、日本語。ただし、英語で出願して2ヶ月以内に日本語訳文を出すことも可能。
米国出願の場合、原則、英語。ただし、仮出願provisional applicationは日本語でも可能。仮出願の場合、1年後までに英語の本出願をする。
翻訳は、日本国内の場合、日→英翻訳のほうが、英→日翻訳より高額。
以上。第2回につづく。
難易度設定
知財関連の記事については、難易度設定をしました。
難易度:■□□ ・・・難易度1:普通のひと向け
難易度:■■□ ・・・難易度2:国内特許実務初級者向け
難易度:■■■ ・・・難易度3:中級者以上・専門家向け
特許出願の書類
難易度:■□□特許出願の書類は、
- 願書(がんしょ)
- 特許請求の範囲(とっきょせいきゅうのはんい)
- 明細書(めいさいしょ)
- 図面(ずめん)
- 要約書(ようやくしょ)
の5点セットです。図面がない場合は4点セット。
- 願書には、特許出願します!という意思表示と、申請(出願)する人が誰かなどを書きます。
- 特許請求の範囲には、どういう範囲で権利が欲しいかを書きます。
- 明細書には、特許請求の範囲に書いたコト(アイデア)の具体的な実現方法を書きます。
- 図面は、明細書の説明の補助に使用します。明細書とセットで具体的な実現方法を説明します。
- 要約書には、アイデアの要約を書きます。
書くのが一番難しいのは、特許請求の範囲です。特許を活かすも殺すもココの書き方しだい。
弁理士実績etc
遊んでばかりいると思われると寂しいので、実績紹介しておきます。
氏名:青木修(AOKI, Osamu)
資格など:弁理士、工学修士(情報工学)、情報処理技術者、電気主任技術者、TOEIC800程度
特許業界歴:10年、うち弁理士として5年半。
担当案件:
(国内)特許出願400件程度、国際出願30件程度 ---その他、中間手続、審判、取消訴訟、特許調査、特許鑑定、商標出願・調査、顧問など
(海外) 米国、欧州特許庁、中国、韓国、台湾、カナダへの特許出願など(現地への橋渡し)
著作:「米国クレームのプリアンブルの解釈について」(パテント、2004年3月)
#高専の電気工学科卒なので、それなりに回路も読めます。大学の学部は原子力工学だったので、放射線関連も知っています(レアですね)。プログラミング言語は、C, Fortran, C++, Javaくらいならなんとかなります。
#一応パートナーになっていますが、実務(書類作成etc)もキチンとやっています。ホントです(笑
#現在、中国語・上海語を勉強中。。。
特許と実用新案のちがい
難易度:■□□実用新案は、特許に比べて
- 形のある物のみ。方法・プログラムetcはダメ。
- 特許庁で審査されないで登録される。でも、権利を主張する前に特許庁で技術評価してもらう必要がある。
- 寿命が短い。出願日の10年後までで終わり。特許の場合、20年。
最近では、実用新案制度は、あまり利用されていないです。
いろいろと法律を改正しているので、利用してもらいたいらしいですが・・・
特許の出願(申請)は、1年間で約40万件。
実用新案の出願は、1年間で約8000件。
特許ってなに
難易度:■□□「特許」は、あるアイデアを、?自分と自分が許可した人だけが使えて、?その他の人が使えないようにする権利です。
特許になった他人のアイデアを使う場合、その人の許可(ライセンス)をもらいます。
「特許」をとるまでのプロセスは、
(1)アイデアをまとめた書類を作って特許庁へ提出する(特許出願)。
・・・この段階では特許はまだ取れていません。「特許出願中」というのは、この手続きをしましたよ、ということ。
(2)特許が取れるかどうかを特許庁に審査してもらう(出願審査請求)。
・・・(1)から3年以内にコレをしないと二度とできません。
・・・OKなら、「特許査定」というもの(紙1枚)が特許庁から届きます。
・・・NGなら、「拒絶理由通知」というもの(紙数枚)が届きます。この場合、反対意見を提出したり、特許出願の内容の修正をしたりします。
・・・その後、OKになると、「特許査定」が届きます。最終的にNGだと「拒絶査定」というものが届きます。
(3)「特許査定」が届いたら、「特許料」を支払います。
・・・これで特許が登録されて「特許証」が送られてきます。
(1)>>特許事務所(弁理士)に頼むと、だいたい1~2ヶ月かかります。
特許事務所の費用は、アイデアの内容によりますが、普通、20~70万円くらいです。
特許庁の費用は1.6万円。
(2)>>1ページの請求書を提出するだけなので時間はかかりません。
特許事務所の費用は、1,2万円程度。
特許庁の費用は、特許出願の内容にしだいで、20万円前後のことが多いです。
(2)をしてから「特許査定」か「拒絶査定」が届くまでに1.5~3.5年程度かかります。
(3)>>最初の特許料は普通1万円前後です。
特許事務所に頼んだ場合、このときに「成功報酬」(10万円くらい)を支払うことが多いです。
#特許事務所の費用は、各特許事務所が勝手に決めています。頼むときに、どのくらいの費用になるかを聞いてみてください。
・・・内容しだいの費用もありますので概算になると思いますが、だいたいの感じはつかめます。
出張範囲
いままでの出張範囲。
ちなみに事務所は東京です。
国内>>北は、茨城まで。
西は、大阪まで。
高いところは、長野まで。
海外>>アメリカと、中国。
国内はクライアントさんとの打ち合わせ。
海外は、現地の代理人(特許弁護士・弁理士)との面談。
#キャリアからすれば普通ですかね?!
世界特許?
難易度:■□□ときどき「世界特許取得」なんて書いてあったりしますが、「世界特許」なんてものはありません。
特許は、国や地域ごとに取得する必要があります。
日本、アメリカ、中国、ヨーロッパ。別々に手続きが必要です。
それぞれに代理人(弁理士・弁護士)がいます。
読者の気持ち
弁理士の仕事上、書類を作成することが多いです。
その際、意識していることの1つが「読者の気持ち」です。
つまり、「読んでどう思うか」、「書いてあることが書き手の意図どおり確実に伝わるかどうか」です。
特許出願(特許の申請書類)の場合、書き手以外に、
- クライアント(発明者・特許担当者etc)
- 特許庁の審査官(特許をあたえるかどうか決める人)
- クライアントの同業者
- 他の専門家(弁理士・弁護士)
- 特許ライセンス・訴訟の相手先
- 訴訟時の裁判官
が書類を見る可能性があります。
結局、クライアントの意図どおりに、「技術的に正しく」、「法律的に正しく」、「わかりやすく」ということになりますが、1件1件内容が違うので、そこが難しいところ。同時に、腕の見せどころ!
こういったビジネス上の文章に限らず、小説・新聞etc、多数の読み手を意識して正確な文章を書く、というのは一朝一夕ではどうにもならないです。
長期にわたる読者・校閲者からのフィードバックで、書き手自身の意識のなかに公正な読者をつくること、が1つの到達点のように思います。
コンパクトで的確に意図・目的を伝える文章に出くわすと、本当に感心(感動すら)します。
どこへ行くのかな
新聞によれば、意匠出願の無審査登録化が検討されているようですね。
以前、特許出願の審査の民間委託についてもニュースになっていました。
最近、毎年のように法律の改正があります。
- 出願審査請求の期限が出願後7年から3年へ
- 出願審査請求料の2倍化
- 特許異議制度廃止
など。特許庁はよほど業務量を減らしたいみたいですね。
権利化までの期間の短縮化がよく挙げられていますが、権利の内容は?
無審査で登録されると、本当は権利が認められないものまで登録されてしまいます。権利行使や紛争のときなど、事後的に権利の正当性を審理することになります。ときどき具体的な理由がロクに書かれていない拒絶理由通知(このままでは登録されませんよ、という特許庁からの通知)を受け取りますが、審査料金が2倍(約20万円以上!)になれば、そういうものもなくなりますかねぇ?
弁理士の数
弁理士の数、私の登録当時3000人強。現在は6000人強。
ここ数年、1年ごとに500人以上が合格しています。
・・・ということは、約1割は経験1年未満。4人に1人は、経験3年未満。。。
経験年数=実力とは言えないですが、まあ、
依頼するときは、色々調べてから選んだほうがいいですね。
弁理士の仕事
難易度:■□□
弁理士の仕事は、お客さんの代理で特許庁へ書類を提出することがメインです。特許、意匠登録、商標登録のための申請や申請後の特許庁とのやりとりのための書類です。
お仕事の内訳は、
1)お客さんとお話しをして、どういう内容で書類を提出したいか打ち合わせをする。
2)お客さんの意向に沿って書類を作成する。
3)特許庁へ書類を提出する。
1)→インタビューと同じで、できるだけ心を開いてもらって色々とお話ししてもらいます。
2)→特許、意匠登録、商標登録に近づくように、そして法律的に正しい内容・表現で書類を作成します。
3)→オンラインで提出できるので、特許庁へ直接行ったり郵送したりすることはほとんどありません。
そのほか、特許のことで困ったことがあると相談を受けたりしています。